JyJy_douraku’s blog

語学や趣味など年金ジイさんの道楽ブログ!

外来放射線の鉛遮断チャンバーの改良!

 食材などに含まれる放射性物質を昨年から測定して来たが、まだまだ外来放射線によるノイズに埋まり低汚染食材の検査には課題が多い。市販の百万円単位の大サイズのNaIシンチレータ使った分析装置には、遥かに及ばないし高価で家庭用に購入するわけにも行きません。ならば手短な部品を使いシンチレータには入手し易いCsIとPD(ピンフォトダイオード)使った、自作でもどれだけ実用になる装置が作れるか!白髪頭からはげ頭になったジィジィの最後の挑戦です。
 従来までの15ミリ厚の鉛の遮蔽(PB)ではせいぜいセシウムのエネルギー域で65%程度。カリウムにおいては50%も行かない。外来からの放射線が遮断し切れずバックグラウンドが検出限界のネックになります。
 今回もっと遮断性能を上げるため、15ミリ厚の鉛の遮蔽を二重(WPB)に改良し結果は以下の通りに性能が上がりました。

 放射線の特徴は高いエネルギーの放射線ほど遮断性が低下します。カリウム(K40)は崩壊時に放射率89.28%のベータ線と同時に放射率10.67%のガンマ線1460.86KeVが放出されますが、改良によってROI(1350〜1570KeV)範囲で半分以上の約65%の外来放射線を遮断出来ています。またセシウムCs137のROI(584〜730Kev)範囲で約80%の外来放射線の遮断が出来るようになりました。

 これはまだ鉛板どうしの密着がまだ不完全な為かと思います。15ミリ厚の鉛を曲げた場合、外側と内側の伸び率が異なり僅かに変形します。そのため接触面は研磨し密着させる必要がありますが、現在の段階では急ぎ製作し差を検証したので行っておりません。もっと遮断性を上げる余地は残っています。